スポーツチャンバラ 田邊哲人会長のインタビュー
会長インタビュー No.65
「第39回全国少年少女選手権大会について 」

田邊哲人会長
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「第39回全国少年少女大会が3月23日(日)、静岡市清水区由比体育館におきまして開催されましたが、いかがでしたか?」


  そうですね。
  特筆すべきは、開会式の基本動作の模範演武です。私が全国を回っていて、皆さんに見て頂きたい人、又参考になる事があればと思い選んだ人たちです。“棒”の高杉実奈美君(香川県高松市)、“二刀”の佐々木晟人君(兵庫県)、”小太刀”の武井綾音君(千葉県)、又、団体の特別演武は、「調和」という点で、阿波の禅板野スポチャンクラブ(徳島県)の模範演武を展示しました。

  打突の部の演武は、昨年の世界チャンピオン岩田晃和君(香川県)、チャレンジャーとして藤田英之君(千葉県)、原科太一君(栃木県)の三選手で白熱した試合を展開しました。

第39回全国少年少女選手権大会 打突競技グランドチャンピオン 岩田晃和選手(香川県)、田邊会長、基本動作グランドチャンピオン 吉村美穂選手(千葉県)
第39回全国少年少女選手権大会
打突グランドチャンピオン 岩田晃和選手(香川県)、田邊会長、基本動作グランドチャンピオン 吉村美穂選手(千葉県)


基本動作は小太刀の吉村美穂選手君(千葉県)が安定した演武でしたね。


  前日講習会では、目立った者の中より数人の基本動作を見ましたが、正面から見ていると、いずれの動作をとっても正中線が些かも崩れず、安定していました。前見の競技ですから、少しでもぐらつきがあったり、バランスが悪かったりすると気になるところです。美穂君の場合は全くぐらつきが無い安定した基本動作でした。武井綾音君も、正中線がぶれず、迫力のある基本動作を演武していました。

  思い出したのは、7、8年ほど前になりますか、2006年の第32回世界選手権大会で、美穂君は当時7,8級だと思いましたが、名だたる選手を押しのけ、なんと世界一になりました。その時は「え!?」と、とても驚きましたが、今考えるとその時の外国の審判員の見極める目に敬意を表します。当時の美穂君は、小さく細くて決して迫力があるわけではなかったと思いますが、それなりのトータルバランスが良かったのでしょうね。振り返ると、そこをよくぞ見極めた審判団に、さすがだなと思い起こしました。

第32回世界選手権大会 基本動作 個人戦 グランドチャンピオ吉村美穂選手君(千葉県)
第32回世界選手権大会 基本動作 個人戦 グランドチャンピオ吉村美穂選手君(千葉県)
当時の笑顔

7,8年前「第32回世界選手権大会」基本動作の外国の審判団
7,8年前「第32回世界選手権大会」基本動作の外国の審判団

  「瑠璃も玻璃も照らせば光る」ということわざがありますが、ただ照らせば光るというものではないと思います。むしろ「瑠璃も玻璃も磨けば光る」という事だと思います。
  基本動作の極意は、内観にあるもの、即ち自分自心を見るものです。自分の心を見るとは、即ち「自心研磨」にあると思っています。それはあたかも“遠山を見るが如く”、闘志を表に出さず、静かに輝いているという事が大事なのでしょう。

遠山の目つけ
遠山の目つけ


次回の「インタビュー」もお楽しみに!!
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