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田邊哲人が創始したスポーツチャンバラとは?
田邊哲人会長
会長
 規則やルールで不自由なスポーツではなく、自由奔放に神社の境内や野山を駆け回って遊んだ「チャンバラごっこ」を新しい安全な用具を開発することで「安全と公平そして自由」を担保し、体育館で行う現代的なチャンバラごっこ『スポーツ』の土俵に引っ張り上げた。用具は「エアーソフト剣」と称する柔らかい剣状のもので、その中身は世界中どこにでも共通する空気だ。
 この用具の安全開発によって、世界中の人々が共通のスタンスで競技できるようになった。
 例えば「スポンジ製」とはいっても国や地方によって硬さや材質が異なり、みんなが公平に安全に競技を行うことができなかったのである。

精神と体力の両面に効果を発揮
 スポチャンには他にもさまざまなバリエーションが用意されている。例えば1対1で行うものは「対戦」といい、1対3などのように同人数でないものを「乱戦」という。また体育館やグランドで30対30,50対50など集団で戦うものは「合戦」といいこれはいわば昔のイクサごっこのことである。又、車椅子や障害者も参画している。
 力の差や体躯の差のある場合(子供対大人など)は得物(武器のことを得物といっている)の長さを変えて対戦する。例えば、小太刀(60cm)対長剣(100cm)などとハンディをつければ、その差が克服できるのである。世界チャンピオンを相手にしても長剣を持った子供3〜4人でかかれば、子供たちのほうが勝つこともある。
 また引っ込み思案の子供や、いじめられっ子も合戦や乱戦の仲間に入って体育館や運動場、野山を力一杯駆けめぐれば、日頃のストレスや運動不足も一挙に解消することができうであろう。
 言葉の通じない外国の人達ともこの一本のエアーソフト剣で友達になることができるし、頭に紙風船をつけての風船割りゲームなどと友達、先生、親子の連帯感を深める上で大いに役立っている。

 また、障害者大会も各地で盛んに実施されているが、それはリハビリーとして、又健常者とのコミュニケーションとして役立っている。その指導者や、習技者それぞれの価値観でスポチャンを大いに活用しあまり老若男女の体力差や年齢差を気にせずきわめてリラックスした雰囲気をつくり自然の中で楽しむことが出来るよう推進している。

教育面への効果も
 これは日本の中でもいえ、昨今の青少年の教育離れはそれを如実に証明している。「教える」と称して、「おさえる」という圧状教育がその端々に垣間見えるからかもしれない。

とにもかくにも我々は”世界人を理解する、世界人に理解される”ということをテーマに、「それには1人でも多くの世界の人たちと対話すること」として、それを実践している。そしてお互いに正々堂々と力一杯戦うことで、その流れる汗の中に共通の言葉はなくとも「心の対話」はできていると思っている。

 スポーツのすばらしさは「詭弁を弄せずとも真の心の対話のできること」だと思う。スポチャンとは、騎士道精神、武士道精神すなわちフェアープレイを尊重し、勝負に拘泥せず、物事に執着しない、さわやかな人間になって、世界人に仲間入りをさせていただくトレーニングの場だと思っている。
 そのために、我々はさまざまな企画やイベントに参画をさせていただき、また協会も率先して地域(市町村単位)の交流会を開催しているところである。


事業の自己評価として
安全かつ公平な健康スポーツのために
 今までには、用具の不備によってさまざまな事故があった。
 旧式のソフト剣は中心に硬い芯(ポリカやプラスチックなど)が入っていたため、外側を包むソフト材が使用頻度により徐々に疲弊し、やがて硬い中芯が直接、指や頭に当たることもあった。指の柔らかい女性や幼年に限らず、大人でも指の破傷事故が頻発した。
 これらの事故の防止策として、安全性を逸する直前、つまり外部からソフト材を押したとき中芯の硬い部分が感触されるものには、ソフト材の新規交替を使用者と管理者双方に二重、三重のチェック責務を設け、安全管理には配慮をしていたつもりだったが(選手には安全用具の使用義務、インストラクターには安全管理責任、大会主催者や試合場審判員には安全点検義務など)、競技人口が増え、また規定以外の材質のもので補強したりなどで、現実は協会のチャック機能のキャパシティをオーバーしてしまっていたようだ。

 したがって、これら欠点を克服するために「世界共通の安全と公平」をキャッチフレーズに、「エアーソフト」の開発がなされた。そして、世界共通の「空気」を利用したエアーソフト剣の登場により、スポチャンは本当の意味で、”世界の老若男女が安全かつ公平にプレーできる”健康スポーツとして、名実ともに確立されたといっても過言ではないと思っている。
さらなる発展を目ざして
 当協会は、1995年度に日本レクリエーション協会の加盟団体に登録させていただいた。同年の熊本県大会は、全国レク大会とあわせて開催したこともあって、日本レク協会総裁である三笠宮寛仁親王妃信子殿下の御高覧を仰ぎ、意義深い競技会となった。これはわが協会の歴史の中で特筆すべき大会といえる。あらためて、日本レクリェーション協会はじめ関係諸兄にお礼を申し上げたい。
 また、毎年世田谷体育館で行う三笠宮寛仁親王の合同運動会には、種目の1つとしてスポチャンが参加している。団体戦には白組の大将として殿下自ら紙風船を頭に付け、エアー長剣を持ちご参加頂いている。

 さらに国体において青少年も含むデモンストレーション行事として、 また文科省・体協・日レク・体指・県共同主催の全国スポレク祭においてフリー参加種目としてスポーツチャンバラ大会が開催される。
 協会本部の主管する行事は日本選手権大会、全国少年少女大会は2005年から「国の推進事業」として認定され、静岡県由比町で開催される。他に全国大学生選手権大会、全国幼稚園大会などがある。

平成18年10月10日には、これらの活動により文部科学省より日本スポーツチャンバラ協会が社団法人として認定された。

 競技会の他に、指導員養成講習会および審判員養成講座も開催している。ちなみに公認師範・師範代・インストラクターA・B・C資格者は4800名を数え、更に審判員は2400名(最近は女性の活躍が目立つ)が登録されていて、審判員試験は18歳以上なら誰でも受験できる。実技試験と学科試験が80点以上でなければ不合格となるが、初心者でも親切に指導しますので合格率は100%で、18歳以上なら誰でも審判員として活躍することができる。更に、初段12歳以上の者は審判補として公式試合の審判ができる。
 この「日本発スポチャンごっこ」が今、スポーツとなって「真のグローバルスポーツ」として、世界人類の協調のために必ず役に立つものと確信し、今後の活動の源泉にしたいと思っている。

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