スポーツチャンバラ 田邊哲人会長のインタビュー
会長インタビュー No.91
「短刀の打」について

田邊哲人会長

短刀の"打"についてご説明下さい。

  最近、異種試合が少しずつ浸透してきました。小太刀、或いは長剣に執着することなく、様々な得物を習得するというような環境が整えつつあります。従いまして楽しみながら遊びの中からキャパシティーの広いスポチャンにして頂きたいと思う所です。

  その中で特に短刀の質問が多く、それにお答えします。
短刀は“突き“のみと考えている人が多く、確かにこの10年くらいはそのような指導を実施して参りました。それは安全を重視したからです。元よりスポチャンは何でもあり。草創期では、短刀での「面打ち」「小手打ち」、他にも投げや蹴りなど全てありました。しかし技術、または安全な防具がないまま実施していたために、蹴り技で事故が起きました。従いまして、安全な技が習得できない、技が至らないままの実施は禁止していました。しかし最近では短刀の普及も盛んになり、基本を習得し、技も使えるようになってきています。楯短刀も解禁となりましたね。スポチャンは護身道から発展しました。護身とは、体も心も守るのが目的です。先ずは逃げるのが第一ですが、逃げ切れない時にどうするか、自分で自分を守る時どうするかを理論的に考える、それがスポチャンのルールです。「短刀だから打ってはいけない」と言ってはいません。「打たれてはいけない」ということです。従いまして短刀での「面打ち」「小手打ち」も”一本“となります。(蹴りは危険ですので禁止です。)

  また、よく槍や短刀のみならず、試合中に思わず「相手の得物を掴んでしまう」事があります。これは「掴んだらいけない」のではなく、「掴まれてはいけない」ということです。

以上。

第42回世界選手権大会 短刀の部
第42回世界選手権大会 短刀の部



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